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善意の誘導は必要か?~風俗業におけるパターナリズムを考える~

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子供のころ、お年玉を貰う度に「これはお母さんが預かっておくからね」と言われ、結局、貰ったお年玉は8割方回収されていた森山です。

パターナリズムについて

貰ったはずの貴重なお金を取り上げられて、(ちょ・・・! それ俺のお金・・・!)と内心思いつつも、親に「今はたくさんお金持っていても無駄遣いしちゃうでしょう? だから、これは大事な時のために預かっておくからね」と言われると文句が言えなかった子供時代。

こんな感じの「強い立場にある人」が「弱い立場にある人」に対して、あくまで『本人の利益を優先するために』個人の意思決定や行動に介入することをパターナリズムと呼びます。

今回は、そんなパターナリズムと風俗業をくっつけて考えてみたお話です。

・・・ちなみに私のお年玉は、結局のところ、大きくなってから母に「あれ、そういえば子供の頃から積み立てていたお年玉は?」と尋ねたところ、「はあ? あんた育てるのにいくらかかったと思ってんの? そんなもん残ってるわけないでしょ?」と一言いわれ、何も言い返せなかった苦い思い出に形を変えて残っています。

善意の誘導:女性の“稼ぎ”を優先することと、気持ちを尊重すること

さて、この風俗のお仕事。女性が最前線で行う接客の内容はやはり特殊です。正直、綺麗ごとばかりでも済まない(なんてのはどの仕事も一緒でしょうが)ことですので、やはりお仕事の前に「何だか気乗りしない」、「今日は休みにしてしまいたい」と思う女性も結構います。

そんな時、私たちスタッフはどうすべきなのか?

女性の意見を尊重して、お客様からのご予約を頂いていてもその女性はお休みさせてあげるべきなのか。はたまた、少しモチベーションの下がった女性でも背中を押してお客様のもとへと送り出すべきなのか。

これについては、風俗業に従事する人の数だけ意見があるでしょう。

我らがGRACE GROUPの目指すものとは

もちろん、「お客様優先」なのか「女性優先」なのか、はたまた「お店優先」なのか、どのスタンスでものを考えるかによっても意見の別れるところだと思います。

腰掛けのアルバイトではなく、真面目に自分自身の“生業”としてこの業界に身を置く人なら、このテーマだけで一晩中語り明かせるのでは?

そう思うくらいに十人十色の考えが出てきそうなテーマです。

しかしながら、同じお店、同じ会社でも、それぞれが自分の感情や考えだけを貫こうとしては、まとまるものもまとまりません(笑)。

そこで、考え方の指針となるものは何か?
それはきっと、そのお店や会社が掲げる「ヴィジョン」や「理念」でしょう。そのヴィジョンや理念をもとに、問題や課題を考えていくことが妥当な答えに至る確実な道だと思います。

何かを話し始めると、ダラダラと長くなってしまうのが私の悪い癖でして・・・この続きはまた、次回のブログで書かせて頂こうと思います^^;

同業の友人との別れ

つい先日、同じ風俗業に身を置いていた友人が一人、逝きました。

その人は年上なんですが、とても温厚で剽軽、親しみやすくてウィットに富んだ、それはそれは面白いおじさんでした(笑)。

死因はこの仕事とは特に関係は無く、日本人の死因としても上位に取沙汰されるようなタイプのものですので、この業界を志す方もご安心を。

ただ、やはり、彼の死が周囲に与えた影響は大きいものだったようです。何を隠そう私自身も、訃報を聞いたときには動揺を隠せませんでした。同じ仕事で繋がっている、そんな感覚が確かにあったからでもあるのでしょう。いい年こいて、人前で涙を禁じ得ず・・・上司や同僚にも、恥ずかしいところを見せてしまいました。

求人ブログにはあまり相応しい内容ではないのかもしれませんが、グループやお店は違えど、それを超えた友情や仲間意識は生まれるもの。

かつて同じお店で働いていた彼は、そこではいわゆる年上の後輩でしたが、いつでも10歳以上も歳の離れた私を立ててくれ、なおかつ、さり気なく成長を促してくれる。どことなくお兄ちゃん的存在だったように思います。

おいそれと外に出せる話でもないので、このブログで弱い心の内を吐露させてもらっている訳ですが・・・それでも。

私自身は、こんな仲間を持てたのも、きっとこの仕事だったからこそ、なんだと思っています。彼はもういないけれど、不意に旅立った彼が安心できるように、遺された者は自分たちのお店を、もっと魅力的な場所にしようと踏ん張っています。

私もいつか不意に、夢の中ででもあの世でも、彼に会った時には胸を張れるよう、一歩ずつでも人間として成長していかなきゃな、と気持ちを新たにしているこの頃です。

彼がこのブログを読むことはもうないけれど、最後にひとつ、私の好きな歌人の短歌を・・・
親しい人の死を受け入れることは容易ではないけれど、どう受け止めるか次第で、自分なりに逝ってしまうその人の旅立ちを見送れるのだと思う、そんな風に思わせてくれた短歌です。

葬式は生きるわれらのためにやる 君を片づけ生きていくため

枡野浩一『ショートソング』(集英社文庫)

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