こんにちわ。だいぶ寒くなってきましたね!
きっと今年の秋も秒で終わって、あっという間に冬なんだろうな~。※別に嫌いじゃない、むしろ好き。
さて、今回は僕が夜道で体験した実際のお話。きっとあなたも夜道を一人で歩くのが怖くなりますよ・・・
近所にあった人気のない細い坂
僕は小学校の高学年。下校の時刻も低・中学年よりも遅くなって、少しだけ夜遊びが許される学年になりました。(当時はめちゃくちゃ偉くなった気がしてました(笑))
今日は学校もお休みなので、少し遠いけど友達のY君のお家に遊びに行ってました。
クラス替えがあっても縁があり、ずっと同じクラスのY君。何度か遊びに行っているということもあり、いつも晩御飯までいただいてから帰るのがお決まりでした。
今回も相変わらず、遊戯王カードで遊び、ゲームをして、アニメを観て、ご飯をいただいて帰ることに。
「暗いなぁ・・・」
ちょうど今くらいの季節。地元は街灯も少ないので、辺りは真っ暗です。
遊び過ぎた。心の中で怒られないかなぁと心配しながら、自転車のペダルへ足をかけ急ぎます。
夜風が冷たく感じる季節、もしかしたら息ももう白くなるかな?なんてことを考えながらデパートを通り過ぎ、いつも通る人気のない細い坂へ。
この坂はどこにいくにも便利で良く使っていました。ただ道がかなり狭いので車も通るのがやっと。坂道の脇にスナックや宿はあるのですが、いつまで営業していたのかわからないくらい朽ちています。
「さみぃ・・・」
肌寒くなった気温に、下り坂で受ける風が肌を刺します。
シャーッ。車輪の音だけが響いている道を下っていると、
「えーん、えーん」
どこからか赤ちゃんの泣く声が聞こえます。この時間に外にいるなんて珍しい。そう思っただけで特に気にも留めず、その日は帰宅しました。
赤ちゃんの泣く声が近づいてくるのです
翌日、サッカー少年団に加入していた僕は、グラウンド整備で帰りが遅くなり、またあの坂道を通って帰ることにしました。
昨日のことはすっかり忘れていたのですが、また坂の中腹に差し掛かると、
「えーん、えーん」
昨日と同じだ。。。どこからかまた泣き声が聞こえるのです。
ふと意識してみると後ろのほうから聞こえます。僕ははっと振り向いて確認しましたが人影はなし。流石に怖くなって早く帰りたい気持ちになりました。
ですが・・・
今回は昨日とは違いました。少しずつ声が後ろから近づいてきます。
やばいな。
そう思った時には、泣き声が耳元で聞こえるほど近くなり、視線を向けると、赤ん坊の頭だけが坂を転がり、自分を追い越し消えていきました。
理解ができないまま、とにかく帰りたいと思い、そのままダッシュで帰宅。
その後は、夜にその道を通るのを控えるようになりました。
慰霊碑には赤子坂の文字が・・・
後日、自分でいろいろ調べてみました。かなり昔の話になりますが、赤ちゃんを育てきれなくなった母親が、事故死を装い、この坂から赤ちゃんを転がして殺したという事件記事を見つけました。
昼間の時間帯にあらためてその道を通った際、文字は薄れ、倒れてしまっていましたが、確かに慰霊碑のようなものも見つけました。
そこには「赤子坂」と文字が彫られていました。
今は誰でもお金を稼げる時代。食べるものにも困るという人は少ないかもしれません。
現在では想像できないような悲しい出来事が、普通に起きていた時代のことを考えさせられた一件でした。